Editorial / 広報・プレスリリース

営業資料をAIで1時間|ChatGPT+イルシル2段ワークフロー

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【重要】 本記事は2026年5月時点の情報に基づきます。各AI/ツールのモデル名・料金・機能は変更される場合があります。最新の内容は必ず各社公式サイトでご確認ください。

導入

「Gammaに『営業提案書を作って』と入れたら英語っぽいスライドが10枚出てきた」「ChatGPTで文章は作れたが、スライド化で結局Wordみたいなレイアウトになった」——AIで営業資料を作ろうとした小規模事業者の多くが、1ツールに全部任せる選び方で時間を溶かします。

問題は、AIスライドツールは「型」を作るのは得意でも、訴求の核になる原稿は人が事前に整えた方が品質が安定する点にあります。逆に対話型AI(ChatGPT・Claude・Gemini)は文章構造を作るのは得意でも、ビジュアル設計までは引き取りません。つまり、1ツールに全部任せると、どちらかが必ず破綻します。

本記事は、ChatGPTやClaudeで提案書の原稿を作り、イルシルで日本語スライドに変換する2段ワークフローを、設立0〜3年目の小規模事業者向けに整理したガイドです。読み終わるころには、明日の商談用の提案書が60〜80分で形になります。

AIスライドツールの選定そのものについては AIスライド作成ツール比較2026|イルシル・Gamma・Canvaを実務目線で を、AI資料作成の基本構成論については AI資料作成ツール活用ガイド を参照してください。本記事は2段ワークフローの実務手順に特化しています。

① なぜ「対話型AI → スライドツール」の2段なのか

AIで営業資料を作る方法は、大きく3パターンに分かれます。

  • A. スライドツールに全部任せる:Gammaに「提案書作って」と1行入れて生成
  • B. 対話型AIに全部任せる:ChatGPTに「PowerPoint用テキストを箇条書きで」と依頼
  • C. 2段ワークフロー:対話型AIで原稿(章立て・本文)→ スライドツールで日本語スライド化

設立0〜3年目の小規模事業者にとって、Aは訴求の核が弱い汎用テンプレになりやすく、Bはスライドレイアウトの再構築コストが発生する。Cの2段ワークフローは失敗のリカバリーコストが一番安い、というのが結論です。

特にChatGPT等で章立て→イルシルで日本語スライド化という組み合わせは、営業現場で月10本以上の提案書を回している小規模事業者が、試行錯誤の末に辿り着く形です。

② 2段ワークフローの全体像(所要時間目安)

工程使うツール所要時間
1. 提案先・自社情報の整理手書きメモ/Notion10〜30分
2. 章立て生成ChatGPT / Claude / Gemini5分
3. 各章の本文生成ChatGPT / Claude / Gemini15分
4. スライド化イルシル(日本語AIスライド)15分
5. 人が15分で仕上げるイルシル編集画面15分
合計約60〜80分

白紙から1時間強で初稿が出る前提で組まれた手順です。ここでのコツは「1〜3」と「4〜5」を明確に分けること。原稿と装飾を分業しないと、AIが「文章を直しているのか、レイアウトを直しているのか」で混乱します。

③ 工程1:提案先・自社情報を整理する(10〜30分)

AIに何を入れるかが、出力の9割を決めます。プロンプトに入れる前に手元で言語化する5項目

  1. 提案先:業種・規模(例:「従業員30名のSaaS企業、マーケ部門」)
  2. 相手の課題:困っていること(例:「LP制作の外注コストが月50万円超」)
  3. 自社が提供するもの:サービス・商品(例:「LPテンプレ+伴走支援プラン」)
  4. 自社の強み:他社と違う点・実績(例:「BtoB案件200件・コンバージョン平均2.3倍」)
  5. 提案のゴール:相手にとってほしい次のアクション(例:「30分のオンライン打ち合わせ」)

これを Notion かメモ帳に書き出してから次に進む。逆に言えば、ここさえ埋まっていれば、どのAIに何を入れても提案書になります。情報整理の精度で工程1の所要時間は前後しますが、ここに時間をかけるほど後工程が速くなります。

④ 工程2:章立てを5分で生成する

整理した5項目を、対話型AIに章立て生成プロンプトで渡します。Toolbox Portal の 営業向けプロンプト集「提案書の骨子(構成案)づくり」プロンプトを置いているので、そのまま使えます。

あなたは法人営業の提案書づくりに詳しいアシスタントです。
次の情報をもとに、提案書の構成案を作ってください。

# 情報
- 提案先:【相手の業種・規模】
- 相手の課題:【相手が困っていること】
- 自社が提供するもの:【自社のサービス・商品】
- 自社の強み:【他社と違う点・実績】
- 提案のゴール:【相手にとってほしい次のアクション】

# 出力形式
- 提案書の章立て(見出し)を順に示す
- 各章で「何を伝えるか」を2〜3行で説明する
- 相手の課題から解決策、効果、次のアクションへと流れる構成にする

スライド資料を想定し、1章=数枚程度の分量感で組んでください。

上の【】を手で埋めても良いですが、Toolbox Portal の 営業向けプロンプト集 を使えば、画面上で変数を入力するだけで【】が自動置換されたプロンプトが手に入ります。

おすすめAI

  • ChatGPT(GPT-5.5):汎用性が高く、章立て生成は得意領域
  • Claude(Sonnet 4.6 / Opus 4.7):日本語の論理破綻を見逃さないため、提案ロジックの破綻チェックに向く
  • Gemini(3 Pro / 3.5):ロングコンテキストで参考資料を貼り付けながら章立て化できる

どれでも構いません。「いつも使っている1本」で十分です。

⑤ 工程3:各章の本文を15分で生成する

章立てができたら、章ごとに本文生成プロンプトを回します。一気に全章を1プロンプトで作らせると、AIが章間の論理を見失って同じことを繰り返しがちです。

先ほどの章立ての「第2章 課題の整理」について、
スライド3枚分の本文を作ってください。

# 条件
- 各スライドは「見出し1行+本文3〜5行」
- 数字は概算で構わないので必ず入れる
- 専門用語は注釈なしで使う相手(マーケ部門マネージャー)に合わせる
- 文末は言い切りで、「〜と考えられます」「〜と言えるでしょう」は禁止

章単位で出させると、後でスライドツールに渡すときも章ごとに切ってインポートできるため、編集効率が上がります。

プロンプト指示の根拠

  • 「数字は必ず入れる」が効くのは、AIは指示がないと「〜の改善」「〜の最適化」のような曖昧表現に逃げるからです
  • 「言い切り」を明示するのは、AIは丁寧な仮定表現に走る傾向があり、提案書では弱腰に映るからです
  • 「専門用語の扱い」を明示するのは、相手のリテラシーを伝えないと、AIが無難な「初心者向け解説」と「業界用語並列」のあいだで揺れるからです

⑥ 工程4:イルシルで15分でスライド化する

対話型AIで作った原稿(章立て + 各章の本文)を、イルシルに流し込みます。イルシルは日本語の提案書フォーマットを学習しているため、日本のBtoB商談で違和感のないレイアウトが初期から出ます。

イルシルへの流し込み方

  1. イルシルの「構成を作って生成」機能を起動(パーソナルプラスプランは最大10,000文字入力対応)
  2. 章ごとに原稿を貼り付け(先ほどの「章単位で出させる」設計が活きる)
  3. テンプレートを選択(「営業提案書」「サービス紹介」「事業計画」などの日本企業向けカテゴリが揃っている)
  4. 自動生成されたスライドを、章単位でレビュー

ここまでで約15分。この段階では細かい修正をしないこと。ここで直し始めると、工程5で訴求の核を入れるエネルギーが切れます。スライド全体の流れを見て、章立て自体に問題がないかだけチェックしましょう。

イルシルはPC専用ツール(スマートフォン非対応)。料金はパーソナルプラン月1,848円(税込)、ヘビーに使うなら2026年2月開始のパーソナルプラスプラン月5,000円(税抜)が選択肢。プラン比較の詳細は AIスライド作成ツール比較2026 を参照。

⑦ 工程5:訴求の核と固有情報を15分で仕上げる

AIに任せられないのは、最後の15分です。ここで人が入れる要素:

  • 相手企業の固有事情:商談で聞いた話、相手の社内政治、決裁プロセス
  • 数値の検証:AIが出した概算を、自社の実績と照合
  • 殺し文句:その顧客に刺さる1スライドを入れる
  • 次のアクション:日程候補・担当者名・連絡先など、商談を進める固有情報
  • 会社ロゴ・色味:自社のブランドガイドラインに沿った調整

「殺し文句」とは何か

ここは記事全体で最も人がやるべき領域です。

「殺し文句」とは、相手の役員会で「あ、これだ」と短く頷かせる1スライドのこと。汎用的なベネフィット(「業務効率化」「コスト削減」)ではなく、商談中に相手が漏らした不満や、業界の常識を否定するような数字を載せたページです。

たとえば「LP制作の外注コストが月50万円超」と漏らした担当者には、「外注を切らずに、原稿だけ社内に戻す。月20万円減」と書いた1枚を入れる。「コンバージョン平均2.3倍」と書くより、相手の頭の中の困りごとに直接ぶつかる。

これはAIには絶対に作れません。なぜなら、相手の担当者が打ち合わせで見せた表情や、相手の社長の最近の発言、業界紙の最新号で叩かれていた論点までは、AIの学習データに入っていないからです。

逆に言えば、この15分にだけ集中する時間を確保するために、前の60分をAIで圧縮しているのがこのワークフローの本質です。この工程を飛ばすと、金太郎飴の提案書になります。AIは型を作る、人は核を入れる、の役割分担を最後に思い出してください。

⑧ 営業現場で実際に起きる失敗5パターン

特にやりがちなのは失敗2と失敗5です。両方とも「AIに任せていい範囲」を読み違えるのが原因。

失敗1:対話型AIにスライド構造まで要求する

「PowerPoint用に箇条書きで」と依頼すると、AIは Word のような箇条書きテキストを返す。スライドのレイアウトはスライドツール側に任せるのが速い。

失敗2:イルシルに「ゼロから生成して」と入れる

イルシルにもAI生成機能はあるが、原稿を整えてから渡した方が品質が安定する。対話型AI+イルシルの組み合わせの方が出力がブレません。

失敗3:1プロンプトで全章を作らせる

章間の論理が崩れ、同じことを繰り返す出力になる。章ごとに分けて生成し、後で章単位でスライド化する。

失敗4:殺し文句をAIに任せる

「相手に刺さる1行」をAIに作らせると、汎用的なベネフィット表現になる。ここは人が考える領域です。

失敗5:仕上げ工程を飛ばして送付

AI生成物そのまま送付すると、相手企業の固有事情が反映されていないことが伝わってしまう。最後の15分は必ず手で仕上げる。

⑨ まとめ:1時間で初稿、2回目以降は30分

このワークフローを2〜3回回すと、5項目整理→章立て→本文→スライド化→仕上げの流れが体に入り、初稿時間は1時間→30分に短縮されます。営業提案書を月10本作る規模なら、月5時間以上の時間が浮く計算です。

  • 対話型AI(ChatGPT / Claude / Gemini など、いつも使っているもの):原稿づくり
  • イルシル:日本語スライドへの変換
  • :殺し文句と固有情報の仕上げ

営業は提案書を作る仕事ではなく、相手に決断させる仕事です。AIに作らせて、自分は決断させることに集中してください。

よくある質問(FAQ)

Q. ChatGPT・Claude・Gemini、どれを使えばいいですか?

いつも使っている1本で構いません。章立て生成・本文生成いずれも、3つとも提案書づくりには十分使えます。日本語の論理構造で迷うなら Claude、汎用性を取るなら ChatGPT、ロングコンテキストで資料を貼り付けたいなら Gemini が向きます。

Q. 無料プランでもこのワークフローは回せますか?

章立て・本文生成は無料プランで十分対応可能です。イルシルの無料お試しでスライド化も検証できます。月数本なら無料枠で回せますが、毎週使う運用ならイルシルのパーソナルプラン(月1,848円)から始めるのが入り口です。

Q. 60〜80分で初稿が本当に出ますか?

5項目の整理が済んでいれば1時間強で出ます。逆に「提案先の情報が曖昧」「自社の強みが言語化されていない」状態でAIに渡しても、汎用的な出力しか出ません。整理に30分かかってもよいので、AIに入れる情報を先に固めるのが結果的に早道です。

Q. 生成された資料を、そのまま顧客に送って大丈夫ですか?

必ず仕上げ工程(工程5)を通してから送付してください。AI生成のままだと、相手企業の固有事情が反映されておらず、他社にも使える汎用提案書になっています。最後の15分が品質を決めます。

Q. プロンプトの【】はどう変えればいいですか?

Toolbox Portal の営業向けプロンプト集では、画面上で変数を入力すると【】が自動置換されるプロンプトビルダーを用意しています。手作業で書き換える手間を省けます。

Q. ChatGPTで作った原稿は、Gammaやその他のスライドツールに渡しても同じワークフローで使えますか?

使えますが、日本のBtoB顧客向け資料ならイルシルがレイアウト調整時間で有利です。海外向け・スタートアップピッチなら Gamma も選択肢。詳細はAIスライド作成ツール比較記事を参照。

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