プレスリリースを無料で配信する方法 2026|無料配信サービス比較と使い分け
【重要】 本記事は2026年6月時点の各サービス公開情報に基づきます。無料プランの配信回数・配信先メディア数・対象条件は予告なく変更されます。申込前に必ず各社公式の最新案内をご確認ください。
プレスリリースは「無料でも」出せる
プレスリリースというと、PR TIMESなどの有料サービスに料金を払って配信するイメージがあります。単発配信の相場はおおむね3万円前後から(プランやオプションで1万〜5万円程度)で、まだ反応の読めない設立直後に毎回この額を払うのは、個人事業主や小規模事業者には負担が重い金額です。
ただ、プレスリリースは無料でも配信できます。方法は大きく3つの経路に分かれ、それぞれ「届く相手」と「制約」が違います。
- 有料サービスの無料枠を使う(PR TIMES・valuepress など)
- 完全無料の配信サイトに投稿する(PR-FREE・ぷれりり など)
- 自前の経路で届ける(記者クラブ・オウンドメディア・メディアへの直接送付)
配信の前段にあたる「読まれるプレスリリースの書き方」は、プレスリリースの書き方 2026 と プレスリリース作成ツール で整えてから配信に進むと効率的です。
無料配信サービス比較表
| サービス | 区分 | 個人事業主 | 無料でできること | 主な制約 |
|---|---|---|---|---|
| PR TIMES スタートアップチャレンジ | 有料の無料枠 | △(法人向け) | 月1件・累計10件まで無料。250以上のパートナーメディア | 設立24ヶ月以内の法人・対象外条件あり・フォロワー3人獲得が必要 |
| valuepress フリーコース | 有料の無料枠 | ○ | 回数制限なし(同一内容の再配信は不可)。約20メディアへダイジェスト配信 | 効果測定なし・フリー配信後に同一案件を有料配信は原則不可 |
| PR-FREE | 完全無料 | ○ | 回数無制限・会員登録不要 | 大手メディアへの直接到達力は弱い・機能は最小限 |
| ぷれりり(PRERELE) | 完全無料 | ○ | 回数無制限・登録不要 | 掲載後の修正・削除は原則不可(有料対応あり) |
| DirectPress! | 完全無料 | ○ | 登録不要で投稿可能 | 画像投稿・URLリンク不可 |
※2026年6月時点の各社公開情報。最新の条件・配信先数は各社公式でご確認ください。
① 有料サービスの無料枠を使う
最も「メディアに届く」可能性が高いのが、有料サービスが用意している無料枠です。有料プランでは数百規模、大手なら1,000近いメディアへ配信できますが、その入口を無料で試せるのがこの経路です。
PR TIMES スタートアップチャレンジ
国内最大手クラスの PR TIMES が提供する無料プログラムです。設立から24ヶ月以内の法人を対象に、月1件・累計10件までを無料で配信できます。配信先は250以上のパートナーメディア、登録している記者・編集者は2万9,000人超(2026年時点)と、無料枠としては十分な規模です。
対象外となる条件があります。次のいずれかに当てはまる場合は利用できません。
- 広告代理店などによる運用アカウント
- 親会社が存在する場合
- 法人が株式の過半数を保有している場合
加えて、アカウント開設後にフォロワーを3人獲得することが配信の条件です。3人は自分の知人・取引先などに登録してもらえばよく、難しいハードルではありませんが、最初につまずきやすい点なので先に済ませておきましょう。設立直後のスタートアップや法人成り直後の会社にとって、無料配信の第一候補になります。
なお、このプログラムは法人が対象です。個人事業主(法人格なし)は対象外なので、法人成り前の方は②の完全無料サイトや③の自前の経路を中心に組み立ててください。PR TIMES には他にも、非営利団体向けや地方金融機関と連携した無料枠などがあるため、自社に当てはまる枠がないか公式で確認する価値があります。
valuepress フリーコース
valuepress の無料コースは、回数の制限なく配信できます(ただし同一内容を繰り返し配信することはできません)。配信は記者向けのダイジェスト版として1日1回まとめて案内される形で、配信先は約20メディアと絞られます。効果測定などの機能は付かず、フリーで配信した案件を後から有料プランで配信し直すことは原則できません。「有料に申し込む前に、配信の流れを体験する」お試しとしての位置づけです。
② 完全無料の配信サイトに投稿する
設立年数の条件なく、何度でも使えるのが完全無料の配信サイトです。代表的なのが PR-FREE と ぷれりり(PRERELE) です。
これらは「メディアの記者へ一斉送付する」のではなく、プレスリリース専門の掲載サイトに記事として載せ、そのページが検索やSNSから読まれる仕組みが中心です。被リンク獲得や社名・サービス名の露出には役立ちますが、大手メディアの記者へ直接届く力は有料サービスに劣ります。
- PR-FREE:会員登録不要で回数無制限。完全無料で、最小限の手間で掲載できる。機能はシンプルなので、露出面を増やす一手として割り切って使う
- ぷれりり(PRERELE):登録不要で何度でも投稿できる。審査が速い一方、掲載後の修正・削除は原則できない(有料対応あり)。誤字や数字の誤りは投稿前に必ず確定させておく
- DirectPress!:登録不要で投稿できるが、画像やURLリンクが使えないなど機能の制約が大きい
これらは制約(配信先が限定的・画像不可・修正不可など)とセットです。1サイトだけだと露出が弱いため、複数の無料サイトに同じリリースを載せて面を取る使い方が現実的です。なお、無料配信サイトは統廃合や更新停止が起きやすいため、使う前に「直近の掲載があるか」「サイトが正常に動いているか」を確認してから投稿してください。
③ 自前の経路で届ける(費用ゼロ)
サービスを使わなくても、プレスリリースは届けられます。3つの経路のなかで優先度をつけるなら、まず取り組みやすいのは次のオウンドメディア公開、次にメディアへの直接送付、記者クラブはネタを選ぶ最後の選択肢、という順序です。
オウンドメディア(自社サイト・SNS・note)で公開する
自社サイトの「ニュース」ページ、X(旧Twitter)、note などでの公開は完全に無料で、すぐに始められます。配信サービスに載せたリリースも、必ず自社サイトに同じものを置いておきましょう。検索流入の受け皿になり、記者が裏取りで会社を調べたときの信頼材料にもなります。SNSでの発信の組み立ては 小規模事業者のSNS集客入門、受け皿となるサイトづくりは 集客ロードマップ で解説しています。
メディアへの直接送付(メディアキャラバン)
狙いたい媒体・記者が明確なら、その記者へ直接メールで送るのが効果的です。過去に近いテーマを書いている記者を調べ、なぜその人に届けたいのかを一言添えて送ります。このとき、複数の記者を宛先に並べた一斉BCCメールは嫌われます。手間でも1通ずつ、相手の記事に触れた個別の文面で送るのが鉄則です。数は打てませんが、当たれば配信サービスより深く取り上げられます。
記者クラブへの投げ込み
官公庁や自治体、業界団体には「記者クラブ」が設置されており、公共性のある情報なら所定の部数を持ち込む「投げ込み」で、その場の記者へ無料で配布できます。地域メディアやローカル紙への露出につながる経路です。
ただし正直なところ、設立直後の単独事業者には最もハードルの高い経路です。クラブごとに幹事社への事前連絡や部数・様式・時間のルールがあり、個人事業主が単独で持ち込めるかは運用次第。地域性・公共性のあるネタを持っているとき限定の選択肢と考え、使うなら該当クラブの窓口(自治体の広報課など)に可否と手順を問い合わせるところから始めます。
無料配信のメリットと限界
無料配信の良さは、コストをかけずに「世に出す」回数を増やせることです。出して、反応を見て、切り口を変えてまた出す。このサイクルを予算を気にせず回せます。プレスリリースは1回で当たるものではないので、打席数を確保できる意味は大きいです。
限界もあります。完全無料サービスは、配信先メディアが少ない(または非公開)、画像やURLリンクが使えないことがある、掲載後の修正ができないことがある、といった制約を抱えます。「無料で誰でも出せる」ぶん、記者から見た信頼度も有料配信には及びません。無料は露出の最低ラインを確保する手段、と位置づけるのが妥当です。
無料配信で成果を出す5つのポイント
ここで言う「型をつくる」とは、反応の取れるタイトルの言い回しと、刺さる切り口(誰の、どんな課題に向けたニュースか)を、自分のネタで見つけることです。次の5点を回しながら、その型を磨きます。
- タイトルで勝負が決まる:記者はタイトルしか見ない瞬間がある。新規性や社会性、具体的な数字を前に出す
- 自社サイトに必ず原本を置く:配信サイト任せにせず、検索の受け皿を自前で持つ
- 同じネタを切り口違いで複数サイトへ:完全無料サイトは1つだと露出が弱い。複数掲載で面を取る
- 配信前に事実を確定させる:修正できないサービスがあるため、数字や固有名詞、日付は投稿前に二重チェックする
- 配信のタイミングを選ぶ:一般に、メディアが動きやすい平日の午前中が無難。連休前後や大きなニュースが重なる日は埋もれやすい
そして、配信して終わりにしないこと。取り上げてくれた記者にはお礼を返し、次も送る関係を続けます。この継続が一番の資産になります。
無料と有料、どう使い分けるか
おすすめの順序はシンプルです。
- まず無料で型をつくる:完全無料サイトとオウンドメディアで、月1〜2本のペースでリリースを出し続け、タイトルや切り口の手応えをつかむ
- 設立24ヶ月以内の法人なら PR TIMES スタートアップチャレンジを併用:無料枠で大手パートナーメディアへの配信を経験する
- 勝ち筋が見えたら有料を1回試す:反応の良かったテーマで、配信先の広い有料サービスを1回だけ使い、無料との差を測る
最初から有料に飛びつく必要はありません。無料で打席数を確保し、当たりの感覚をつかんでから投資する。予算の限られた小規模事業者には、これが無駄の少ない進め方です。
今日からの最短ルート(個人事業主・設立直後向け)
- プレスリリース作成ツールで1本作る
- PR-FREE と ぷれりり に載せる(登録不要・無料)
- 自社サイト/note に同じ原本を置く
まずはこの3ステップで「1本目を世に出す」ところまで。反応を見ながら切り口を変えて続けます。
まとめ|費用ゼロでも、世に出すことはできる
プレスリリースは、お金をかけなくても配信できます。設立24ヶ月以内の法人なら PR TIMES スタートアップチャレンジ、年数の制限なく使うなら PR-FREE やぷれりりなどの完全無料サイト、そして記者クラブとオウンドメディアという自前の経路。これらを組み合わせれば、費用ゼロでも世に出すことは十分に可能です。
大切なのは、無料で打席数を確保しながら、読まれるリリースの型を磨くことです。書き方の基本は プレスリリースの書き方 2026、作成は プレスリリース作成ツール で整え、本記事の配信経路と組み合わせて、まず1本目を世に出してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 本当に無料でプレスリリースを配信できますか?
はい。完全無料の配信サイト(PR-FREE・ぷれりりなど)への投稿、自社サイトやSNSでの公開、記者クラブへの投げ込みは無料です。さらに設立24ヶ月以内の法人なら、PR TIMESスタートアップチャレンジで大手パートナーメディアへも無料配信できます。
Q. 無料と有料では何が一番違いますか?
配信先メディアの「数」と「質」です。有料は数百〜最大1,000規模のメディアへ届くのに対し、無料は配信先が限られるか非公開のことが多く、大手メディアの記者への到達力で劣ります。露出を「とりあえず作る」目的なら無料でも機能します。
Q. 個人事業主でも無料配信サービスは使えますか?
PR-FREEやぷれりり、DirectPress!などの完全無料サイト、valuepressのフリーコースは個人事業主でも利用できます。一方、PR TIMESスタートアップチャレンジは法人(設立24ヶ月以内)が対象です。法人格の要否は各サービスの対象条件で確認してください。
Q. 完全無料サイトに載せるとSEOに効果はありますか?
掲載ページからの被リンクや、社名・サービス名の露出という形で一定の効果が期待できます。ただし掲載先や条件はサービスにより異なり、過度な期待は禁物です。自社サイトに原本を置き、そちらを検索の受け皿にするのが基本です。
Q. 1回出して記事化されませんでした。無料配信に意味はありますか?
プレスリリースは1回で当たるものではありません。無料配信の利点は、コストをかけずに「打席数」を増やせることです。切り口を変えて継続的に出し、反応の良いテーマを見極めることに価値があります。
